アパレルビジネスにおける製造(仕入れ)コスト削減の戦略:初心者向けガイド

cost COLUMN

アパレルビジネスを開始する際、企業が直面する重要な課題の一つは製造(仕入れ)コストの管理です。

製品の仕入れコストを抑えることは、アパレルビジネスを成功させる上で欠かせない要素です。

今回は、製造コストを抑え、効率的に商品を生産するための戦略とその重要性について詳しく説明します。

1. なぜ仕入れコストを抑えるべきなのか

アパレルビジネスにおける仕入れコストは、製品の販売価格を決定する重要な要素となってきます。

コストが高くなればなるほど、販売価格も高くなり、消費者が購入をためらう可能性があります。

逆に、コストが安ければ販売価格を低く設定しても十分な利益が確保できる為、商品の競争力がUPし、購入に繋がりやすくなると考えられます。

結果企業が競争力を維持し安定した利益を得ながらビジネスを継続していく上で非常に重要となってきます。

2. 仕入れコストを抑えるための戦略

それでは、具体的にどのように仕入れコストを抑えるべきなのでしょうか。

以下に、具体的な工場(生産)側からみたコストを構成する要素をいくつかご紹介していきます。

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  • 生地代の管理

素材は製品の質を決定する重要な要素です。

これらは生産量に関わらずほぼ一定であり、大量生産を行わない限り大幅な削減は期待できませんので

アパレルビジネスを始めたばかりの段階では量による生地代の抑制は難しいかと考えられます。

ここでの考え方は、適切な素材を選ぶことがポイントとなってきます。

自社のターゲットとなる消費者が、どの程度の質とコストのバランス求めているのかを考慮した選択をすることが重要です。

高品質な生地を用いることで製品の価値は上がりますが、同時にコストも上がります。

例えば、オーガニックコットンやシルクなどの高品質な素材は商品自体の付加価値をUPすることはできますが、

ポリエステルなどの合成素材よりも高価になりますので本当に自社のターゲット層の顧客がその品質のものを求めているのかをじっくり考える必要があります。

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  • 付属品代のコントロール

ボタンやファスナーなどの付属品は、一見些細なコストかもしれませんが、これが積もり積もって大きなコストになることがあります。

こちらでも先程の生地代と同様に、自社のターゲット顧客がどこまでのものを求めているのかを把握し可能な限りシンプルなデザインを選択し、特別な付属品は最小限に抑えることも、コストを抑える一つの方法として考えられます。

  • 裁断費用の最適化

生地の裁断は、素材を最大限に活用するための重要なポイントとなります。

無駄なく生地を使うためには、裁断パターンを最適化し、要尺(一枚の製品に使用する生地の量)を最小限にしていくことが重要です。

これは専門的な知識が必要となってくるので、工場側にお任せすることがほとんどとなると考えられます。

また小ロット生産の場合、サイズ展開が多くなれば、その分裁断する回数が増えますのでコスト増に繋がる要素となってきます。

サイズ展開を少なくする事でもコストを下げる事は可能となります。

  • 縫製工賃の削減

縫製工程もまた、コストを大きく左右します。

製品のデザインや複雑さによって、縫製にかかる時間が大きく変わるためです。

通常の縫製工場では、1つの商品毎にラインを組み、それぞれの部位に分けて担当の縫製担当スタッフが縫製していきます。

その際、工場側では、1つのラインを何人の担当者で、一日に何枚の商品を上げることができるかを元に工賃を計算していきます。

もちろん、デザインが複雑な商品ほど、縫製に時間が必要となってきますのでその分、コストアップに繋がる要素となってきます。

製品のデザインをシンプルにすることで、縫製の際の効率を上げることができ、結果、縫製コストを削減につなげることが可能なります。

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  • 加工(プリント、刺繍、洗い等)費用のコントロール

加工費用は、製品によって大きく異なります。

デニムのような製品洗い加工が必要な製品や、プリントや刺繍がある製品は、通常の商品と比較し、加工の工程が増えてきますので費用が高くなりがちです。

加工を控えめにすることで、この部分のコストを抑えることが可能です。

  •  第三者検品費用の最適化

第三者検品は、製品の品質を保証するために重要です。

製品全量を検査するとなるとコストが高くなるため、全数に対する一定量を抜き取りで一部検査を行うことでコストを抑えることも可能です。

しかし、抜き取り検査を行う場合はどうしても不良の見逃しが発生してしまう可能性もありますのでこの方法はあまりオススメできません。

現実的な検品費用のコントロール方法としては製造工程の品質管理を強化し、不良品の発生率を最小限に抑えることで、再検品を行う数量を減らし検品費用を削減することができます。

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  • 物流運賃の削減

製品の運送も大きなコスト要素です。

製品のボリュームと重さ、どこから運ぶのかによっても、運賃は大きく変わってきます。

Tシャツを一枚運ぶのと、ダウンジャケットを一枚運ぶのでは運賃が異なることは容易に想像できると思います。

また海外での生産においては、日本輸入時に関税も別でかかってくる場合が多いので

効率的なパッケージングと適切な輸送ルートの選択によって、この部分のコストを削減する方法を検討する必要が出てくるでしょう。

これらのポイントを活用して、製品の仕入れコストを抑えることができれば、より売りやすい、低い販売価格を設定することが可能となります。

アパレルビジネスにおける成功の鍵は、自社のターゲット層の消費者が求める品質の商品を、適切な価格で提供していく事かと考えます。

このバランスをとるために、上記のポイントをぜひ参考に、どのような商品を作るか、どの工場に依頼すべきなのかを検討してみていただければと思います。

小ロット生産のコストについては下記の記事も是非ご参考ください

『アパレルOEM生産で安く作れるの?』―製品コストの秘密を探る
アパレルOEM生産の商品コストの真実を解説。生産数量がアパレル製品のコストを大きく左右する要因に焦点を当て、縫製工賃、2次加工、糸・生地価格などの具体的なコスト要因を詳しく説明。小ロットでの安価な生産の困難さと、大手量販店との価格差の理由を明らかにします。

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