「オリジナルTシャツを販売してみたいけど、何に気をつければいいのか分からない…。」「トラブルが起きたらどうしよう?」そう思う方もいるかもしれません。
オリジナルTシャツの販売を始める前に押さえておくべき注意点を知っておけば、トラブルや損失を未然に防ぐことができます。
この記事では、オリジナルTシャツ販売でよくある失敗やトラブルを防ぐために、事前に確認すべきチェックポイントをご紹介します。初心者が陥りやすい落とし穴や、販売前に知っておきたいルールについても詳しく解説しています。
オリジナルTシャツを販売する前に知っておくべき基本知識
「Tシャツを作って売ってみたい」そう思ったとき、気軽に始められそうに見えるのがオリジナルTシャツの販売です。アイデアさえあれば誰でも取り組める一方で、実際には思わぬ落とし穴も多く、しっかりとした知識と準備がなければ、販売前にトラブルが起きたり、在庫を抱えてしまったりと失敗の原因になります。
まず重要なのは、販売の流れを理解することです。デザインを作成し、Tシャツに印刷し、販売ページを準備して、ようやく顧客の手元に届く。このプロセスの中で、法律的な問題、品質上の注意、マーケティングや在庫管理など、押さえておくべきポイントは非常に多くあります。
この記事では、そうした落とし穴に陥らないために、販売前に絶対に知っておくべき注意点をわかりやすく整理してご紹介します。
オリジナルTシャツ販売の主な流れ
販売のステップは大きく分けて「デザイン制作」「プリント・生産」「販売チャネルの構築」「購入者対応」の4段階です。この中で、特にデザインと生産段階での準備不足は、後々のトラブルに直結します。
例えば、著作権を侵害するデザインを使用してしまうと、販売停止だけでなく損害賠償を求められることもあります。また、生地やプリントの選定を怠ると、商品クレームが増える原因にもなります。
個人でも販売できる?必要な準備とは
個人で始める場合も、特定商取引法の表示義務や、適切な販売元情報の提示が求められます。これを怠ると、消費者トラブルに発展する可能性があります。
また、配送・返品対応をどうするか、在庫を持つのか無在庫でいくのかなど、販売形式を明確にしておく必要もあります。BASEやShopifyといったプラットフォームを使えば手軽に始められますが、各サービスの規約も確認しておきましょう。
初心者がやりがちな失敗とは
最も多い失敗は「なんとなく可愛いから」「トレンドっぽいから」といった直感だけでデザインを進めてしまうことです。リサーチ不足のまま進行すると、思ったより売れない、在庫を抱える、返品が相次ぐなど、負の連鎖に陥るリスクが高まります。
また、素材やプリント方法の選定を怠った結果、数回の洗濯でロゴが剥がれるといった品質問題が発生することも少なくありません。
トラブルを避けるための注意点
販売を成功させるためには、売れる仕組みを整えるだけでなく、トラブルの芽を事前に摘むことが何よりも重要です。ここでは、オリジナルTシャツ販売における注意点を解説します。
デザインの著作権侵害に注意
もっとも基本的かつ重要なのが著作権です。たとえ個人利用のつもりであっても、第三者のロゴや画像、アニメのキャラクターを無断で使うことは法律違反となります。
また、自分で撮った写真であっても、背景に有名建築物や人物が映り込んでいる場合には、肖像権や施設の所有権などの問題が生じることがあります。自作だから安心、という思い込みがトラブルの原因になるのです。
印刷方法による品質差を理解する
同じデザインでも、インクジェットとシルクスクリーンでは仕上がりの風合いや耐久性が異なります。たとえば、発色の良さを重視するならシルクスクリーン、細かいグラデーション表現が必要ならインクジェット、といった使い分けが求められます。
これを理解せずに印刷を進めてしまうと、完成品が想像と違ったということになりかねません。結果的に顧客の満足度を下げ、返品やクレームにつながることもあります。
サイズや色展開の設定ミスを防ぐ
販売数を左右するのは、実は「色とサイズ」です。どれだけデザインがよくても、欲しい色がない、着たいサイズがない、というだけで購入を見送られる可能性があります。
とはいえ、全サイズ・全色を揃えるのはリスクも大きいため、販売ターゲットの属性を明確にし、それに合わせた展開を事前に絞り込んでおくことがポイントです。SNSなどで事前にアンケートを取るのも有効な手段です。
知らないと危険!販売時に関わる法律とルール
Tシャツという気軽なアイテムでも、販売となるとさまざまな法律が関わってきます。知識不足のまま始めてしまうと、思わぬリスクを背負うことになりかねません。ここでは最低限押さえておきたい法的ルールを紹介します。
商標・著作権など知的財産権の基本
オリジナルTシャツ販売で特に注意すべきなのが、他者の権利を侵害しないことです。商標登録された文字列やロゴ、著作物に類似した表現を使用すると、販売停止だけでなく法的責任を問われる可能性もあります。
仮に「ネットに落ちていた画像」「フリー素材サイトのイラスト」などを使う場合でも、商用利用の可否や再配布の条件は必ず確認する必要があります。
特定商取引法と表示義務
個人・法人を問わず、インターネット上で商品を販売する場合は、特定商取引法に基づいて、販売者の氏名や連絡先、返品・キャンセルの条件などを明記する義務があります。
これを怠ると、消費者からの信頼を失うだけでなく、行政指導の対象になる場合もあります。とくに個人で運営するショップの場合、匿名性を重視して販売者情報を曖昧にしがちですが、これがかえって不信感を生む要因になります。
原価と価格設定で損をしないために
オリジナルTシャツを販売しても、思ったように利益が出ない。そんな声は少なくありません。原因の多くは、「原価の把握不足」と「価格設定の甘さ」にあります。販売活動をビジネスとして成立させるには、利益構造をしっかり設計することが欠かせません。
原価の内訳と把握方法
Tシャツの原価は、ボディ代、プリント代、タグ代、梱包費、配送費、決済手数料など複数の要素で構成されます。さらに、販売プラットフォームの利用料や広告費など、間接的なコストも積み上げれば決して小さくはありません。
この中で見落とされがちなのが、細かな手数料や梱包資材の費用です。1枚あたりの原価にすると数十円でも、数十枚・数百枚となると大きな負担になります。正確な収支を把握するためにも、全コストを洗い出し、表にまとめておくことが大切です。
適切な利益率の考え方
原価を把握したうえで、次に決めるのが「販売価格」です。ありがちなのは、「相場より安くしよう」と安易に値段を下げてしまうことです。しかし、値付けが甘いと利益が出ないどころか、赤字販売になることもあります。
たとえば、原価が1,200円のTシャツを1,500円で売っていたとしても、そこから決済手数料・配送費などが引かれれば、手元に残るのは数十円というケースもあります。利益率を30〜50%で確保する意識を持ち、余裕ある価格設計を心がけましょう。
値付けミスが利益を圧迫する例
販売価格の決定は、単に数字を決めるだけではなく、ブランドの立ち位置を示す要素でもあります。高すぎれば手が出にくく、安すぎれば「品質が低いのでは?」という印象を与えかねません。
特に小ロット生産の場合、大量発注と比べて1枚あたりの単価が高くなりがちです。その分を吸収するには、製品のストーリー性やデザインの独自性で“付加価値”を訴求することが求められます。
クレーム・返品を防ぐ品質管理の基本
「思っていたより生地が薄かった」「印刷がすぐに剥がれた」など、Tシャツ販売におけるクレームの多くは品質に起因します。これらは信頼性を下げ、リピーター獲得の大きな障害となるため、初期の品質管理が極めて重要です。
印刷ミスや色落ちのリスク管理
プリント方式によっては、洗濯後の色落ちやひび割れが生じやすいものもあります。また、生地との相性が悪ければ、最初からインクの定着が不安定になることもあります。
こうしたトラブルを防ぐには、発注前にプリント方式の特性を理解し、過去の事例や印刷会社のサンプルを参考に判断することが有効です。
サンプル確認の重要性
実際に販売する前に、必ず「サンプルを確認する」ことが大前提です。画面上のイメージと実物の仕上がりには差があることが多く、特に色味や質感はオンライン上では完全に再現できません。
また、実物を確認することで、縫製の甘さやタグの位置など、細部のチェックも可能になります。購入者目線で「この商品ならお金を払っても満足できるか?」という視点を持つことが、品質向上につながります。
長期使用を想定した素材選び
販売する側にとって見逃せないのが「リピート性」です。長く使えるTシャツは購入者の満足度も高く、自然とブランドのファンが増えていきます。
そのためには、綿100%のような安価な素材だけでなく、耐久性や着心地のバランスを考慮した素材選びがカギとなります。通気性・伸縮性・型崩れしにくさなど、細部にこだわる姿勢が信頼につながります。
ECサイト・イベント・SNS…販売チャネル選びのポイント
せっかく良いTシャツができても、販売チャネルの選択を誤ると、なかなか売上につながりません。どこで・誰に・どうやって売るのかは、ブランド戦略と直結するテーマです。
ネットショップ(BASE、Shopifyなど)の使い分け
BASEやShopifyなどのネットショップ作成サービスは、初期費用を抑えて始められるため、多くの個人ブランドが活用しています。BASEはシンプルな操作性と日本語対応が強みで、初心者に向いています。一方、Shopifyは海外展開や独自性を出したいブランドに適しています。
どちらも「集客は自分で行う必要がある」ため、SNSや広告との連携が必要不可欠です。
ハンドメイド・フリマアプリでの販売のコツ
minneやCreemaなどのハンドメイド系マーケットや、メルカリなどのフリマアプリも選択肢の一つです。ユーザー層が明確なため、「刺さる」商品であれば売れる確率は高まります。
ただし、価格競争になりやすく、作品の差別化が重要です。また、個人間取引となるため、トラブル時の対応に備えたガイドラインを自ら設定しておくことが望まれます。
対面イベントでの注意点と販促アイデア
地域イベントやポップアップショップでの販売も、有効な販促チャネルです。実際に手に取ってもらえる機会は、商品の良さを直接伝えられる貴重な場となります。
この際、ブランドストーリーを伝えるリーフレットやパッケージ、試着体験などを用意しておくと、購入につながりやすくなります。イベント出展には出店料や什器の用意が必要になるため、採算を考慮して参加計画を立てることが重要です。
まとめ|注意点を押さえてオリジナルTシャツ販売を成功させよう
オリジナルTシャツの販売は、デザインや印刷だけでは完結しません。法律的な確認、価格設計、販売チャネルの選定、品質への配慮など、いくつものステップを丁寧に積み重ねる必要があります。特に初めて挑戦する人にとっては、予想外の落とし穴も多く、不安を感じる場面もあるでしょう。
だからこそ、最初からすべてを完璧にやろうとするのではなく、小さく始めて少しずつ改善していく姿勢が大切です。そのうえで、「信頼できるパートナーに支えてもらう」という選択も有効です。
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